筆者は小さい頃、千葉県佐倉市というところで育ちました。 佐倉市の端っこに位置する農村地帯です。 だから、周囲の人々は皆、農家ばかり…我が家は東京から疎開して来てそのまま住み着いた”よそ者”だったりします。 そんな佐倉市某所では、確か秋だったと思いますが「 オビシャ 」という行事がありました。 毎年当番が決まっていて、その当番の家に近所の人々を読んで御馳走を振舞うといった行事で、調べてみると農作物の豊作を祈念して行う行事で千葉県の北部に多いという話です。 我が家はサラリーマンで、農業には関係なかったのですが、何せ住んでいるところの年中行事の1つだったため、役が回ってくると仕方なく”オビシャ”の料理を準備して振舞っていたのを、おぼろげながら覚えています。 そういえば、自分の家でやった1回の記憶しかなく、他の家に行って御馳走になったことは覚えていない…多分、役が回って来るまでは、参加していなかったんだと思います。 そして役が回って来て仕方なく参加したような感じだと思います。 農家の人々は豊作祈願でしょうが、サラリーマンでよそ者の我が家にとっては、いったいどんな意味があったのか分かりませんが(笑) 本来は弓による神事なのだそうですが、私の住んでいた集落?では、いつの間にか御馳走を振舞うだけの行事になったようです。 お祭りならまだしも、ただ料理を振舞うだけの行事なんてバカバカしい感じがしますが…。農家が暇な時期に行われる行事のようですが、サラリーマンは貧乏暇なし(笑) 亡くなった父親が迷惑がっていたのを何となく覚えてます。今でもやってるんですかねぇ…面白くない単なる農家の食事会を…。 そんなことを秋分の日にふと思い出しました。
昭和・平成・令和…と、時代が移り行くに連れて変化する悲喜交交の人間模様と心模様のエッセイ。