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2026年1月の日韓シャトル外交の成果

結論からすると、これまでの議論(中国経済の停滞、ポスコ等の不振、半導体サプライチェーンの脆弱性)をすべて踏まえた上で評価すると、今回の日韓シャトル外交は、韓国大統領にとって「外交的な体裁は保ったが、実利(経済的生存権)においては失敗だった」と断言できます。

厳しい言い方をすれば、「嵐(中国発の不況)が迫っているのに、傘(スワップ拡充)を借りに来たら、『また今度話しましょう』とお茶だけ出されて帰された」ような状態です。

日韓シャトル外交 成果

 

なぜ「失敗」と言えるのか、3つの観点で整理します。

1. 最大のミッション(スワップ延長・拡充)の未達

2026年6月に期限が切れる「日韓スワップ協定」の延長確約を、このタイミングで取れなかったことは致命的です。

  • 市場の不安: 「延長されるはずだ」という期待だけで持っている為替相場に対し、「今回は合意に至らなかった」という事実は、ヘッジファンドに「日本は韓国を助けないかもしれない」という疑念を与えます。

  • タイミングの悪さ: 中国経済が「緩やかな死」に向かい、韓国企業(ポスコや半導体)の業績が落ちている今こそ、「日本がついている」という安心材料が不可欠でした。それを持ち帰れなかったのは、「丸腰のまま戦場に戻る」に等しい行為です。

2. 「中国依存」からの脱却シナリオが描けなかった

韓国大統領としては、日本との経済協力を強化することで、「中国がダメでも日本と組めば大丈夫」という新しいビジョンを国民に見せる必要がありました。

  • 結果: しかし、得られたのは「包括的な協力」という中身のない言葉だけです。

  • 実態: 日本側(企業・銀行)は、リスク回避のために韓国との取引に慎重な姿勢を崩していません。これでは、沈みゆく中国経済との「心中鎖(リンク)」を断ち切ることはできず、韓国経済の構造的な危機は何も解決していません。

3. 国内政治での「弱腰」批判

韓国国内では、経済の閉塞感から大統領への不満が高まっています。

  • 批判の矛先: 野党や世論は、「日本に行って頭を下げたのに、結局何も具体的な土産(金銭的な支援枠)を持って帰ってこれなかったのか」と攻撃します。

  • ジレンマ: これを挽回するために、次は日本に対して強い態度(反日ポーズ)を取らざるを得なくなると、余計に日本側の心証を悪くし、スワップ延長が遠のくという悪循環に入ります。


日本側から見た評価:「完勝(戦略的な先送り)」

逆に、日本側(総理大臣・外務省)にとっては、今回の会談は「大成功」でした。

  1. カードの温存: 竹島問題などの進展がない中で、安易にスワップという「ご褒美」を与えず、「6月の期限ギリギリまで焦らせる」というフリーハンドを維持しました。

  2. アメリカへのアリバイ: 会談自体は友好的に行い、「日韓関係は良好です」とアピールすることで、アメリカからの「仲良くしろ」という圧力もかわしました。

  3. 実害ゼロ: 日本の納税者の金を使う約束は一切せず、笑顔で握手だけして帰したのですから、外交コストはゼロです。

結論

韓国大統領は、今回の訪日で「笑顔の記念撮影」という表紙は手に入れましたが、その中身である「経済の命綱」は白紙のままでした。

中国経済という「後ろ盾」が崩れつつある今の韓国にとって、この結果は「失敗」以上の「危機的状況の継続」を意味します。


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